豆知識

印刷物の保管方法と注意点

印刷物は、保管方法が適切であれば、長期にわたって保存することができます。しかし、間違った保管方法を選択すると、印刷物が劣化し、最終的には失われる可能性があります。この記事では、印刷物の保管方法と注意点について詳しく説明します。

今回のもくじ

■印刷物を保管する場所の選択

印刷物を保管する場所は、印刷物が劣化する原因となる環境要因を最小限に抑えることができる場所を選ぶ必要があります。以下の点に注意して選択してください。

温度と湿度

印刷物は、温度と湿度の変化に非常に敏感です。保管場所の温度は、摂氏18度から21度の間に保たれるべきです。湿度は、相対湿度50%から60%の範囲に保つようにしてください。湿度が高すぎる場合、印刷物にカビや細菌が繁殖する恐れがあります。湿度が低すぎる場合、紙が乾燥して劣化する恐れがあります。

印刷物は、紫外線を含む光に非常に敏感です。保管場所は、直射日光が当たらない場所を選び、照明は紫外線を放射しないものを使用してください。

風通し

風通しの良い場所に保管することで、湿気がこもらず、印刷物の劣化を防ぐことができます。

■印刷物の保管方法

印刷物を保管する場所を選んだら、次に保管方法について考えましょう。

ファイリングキャビネット

ファイリングキャビネットは、印刷物を整理整頓するための優れた方法です。ファイリングキャビネットには、引き出し式と扉式の2種類あります。引き出し式の場合は、印刷物が傾くことを防ぐため、縦に立てて保管するようにしてください。扉式の場合は、棚板を傾けて保管することで、同様の効果を得ることができます。

ボックス

ファイリングキャビネットがない場合や、大量の印刷物を保管する場合は、ボックスを使用することができます。ボックスは、印刷物が曲がったり、汚れたりすることを防ぐために、硬質の材料で作られたものを選ぶことが重要です。また、ボックスに印刷物を詰め込む場合は、過度に詰め込まないようにしてください。

フォルダー

印刷物をフォルダーに入れることもできます。フォルダーは、印刷物を保護するために使用されるもので、ファイリングキャビネットやボックスに入れて保管することができます。フォルダーを使用する場合は、非酸性で保存状態の良いものを選ぶようにしてください。

■印刷物の取り扱い方

印刷物を取り扱う際には、以下の点に注意してください。

手袋を着用する

印刷物は、皮脂や汗、菌や細菌などの汚れに非常に敏感です。印刷物を扱う場合は、必ず手袋を着用してください。手袋は、革や布製のものを選び、指紋を残さないようにしてください。

積み重ねない

印刷物を保管する場所には、積み重ねないようにしてください。積み重ねると、印刷物に折れやすい圧力がかかるため、傷つけたり、劣化を促進する原因になります。

クリーニング

印刷物に汚れやホコリがついた場合は、柔らかい筆やブラシでやさしく取り除くようにしてください。強くこすると、印刷物の表面が傷ついたり、色あせたりすることがあります。

■注意点

印刷物を保管する場合には、以下の点にも注意してください。
・ 酸性の印刷物は、時間とともに黄ばんだり、劣化したりすることがあります。非酸性の印刷物を選ぶようにしてください。
・ 保存に際しては、印刷物の種類に合わせた方法を選ぶようにしてください。例えば、写真は直射日光を避け、酸性のものは避け、非酸性のものと一緒に保管するようにしましょう。
・ インクやペンで書き込まれた印刷物は、劣化を促進するため、保管には適していません。できるだけ書き込まないようにしてください。
・ 印刷物にラミネート加工を施すことは、保護のために有効な方法のように思えますが、長期間の保存には適していません。ラミネート加工することで、印刷物が湿気を含むことができず、劣化が促進されるためです。
・ 印刷物をデジタル化することも一つの手段です。デジタル化することで、印刷物が失われた場合でも、そのコピーを残すことができます。ただし、デジタル化したものも適切な保管が必要であるため、注意してください。

■最後に

印刷物を長期間保存するためには、適切な保管方法を選ぶことが非常に重要です。保管場所の温度と湿度、光、風通しを確保することで、印刷物の劣化を防ぎます。ファイリングキャビネット、ボックス、フォルダーなどの保管方法を選択し、手袋を着用して、優しく取り扱うようにしてください。また、酸性の印刷物やラミネート加工した印刷物の保管には注意が必要です。デジタル化することも一つの手段ですが、適切な保管が必要であることも忘れずに考えましょう。適切な保管方法を選択し、大切な印刷物を長期間保存するようにしましょう。保管として専用プラスチックケースもあります。