印刷の面白話│気付きましたか?新紙幣のユニバーサルデザイン

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■今回の印刷面白話は…気付きましたか?新紙幣のユニバーサルデザイン

登場してしばらくたつ新紙幣ですが、そこにはいくつもの使いやすくするための工夫がほどこされています。今回は新紙幣の印象が変わるかもしれない、印刷におけるユニバーサルデザインについてお話していきましょう。あわせて印刷におけるユニバーサルデザインの実際を紹介します。

新紙幣を使いやすくするための工夫とは?

新紙幣にほどこされた使いやすさのための工夫は、主に次の3つです。 1.1000円と10000円の書体が同じではない
2.アラビア数字の方が漢数字より大きい
3.ホログラムの形や位置がバラバラ
中にはデザイン的にNGと感じるものもありますが、使いやすさという点では理にかなっています。偽造防止のためだけでなく、使いやすくするための工夫もこらされているのが新紙幣なのです。

1.1,000円と10,000円の書体が同じではない

左側の写真の通り1000円札と10000円札の「1」が違うのは、それらを区別しやすくするためです。お札のアラビア数字の最初の一文字を見れば、額面が判断できるように考えられています。お札の種類で書体を変えるのは、デザインの統一感が崩れるので、本来は好まれないものです。しかし新紙幣では使いやすさのために、あえてそうしているのです。

2.アラビア数字の方が漢数字より大きい

旧紙幣とは逆にアラビア数字の方が漢数字より大きくなったのは、アラビア数字を読める人の方が多いからです。漢数字を見慣れない方も、額面を判断しやすくなっています。漢数字の方が大きい旧紙幣の方が、風格があり漢字を使う国の紙幣らしいデザインだという声もありますが、それよりも使いやすさを考慮した結果でしょう。ちなみに使いやすさのために、額面の違いでアラビア数字の書体を変更することは、旧紙幣でもすでにおこなわれています。以前より数字が大きくなったので、配慮がよりわかりやすくなりました。

3.ホログラムの形や位置がバラバラ

お札の種類ごとにホログラムの形や入る位置が異なるのは、手触りで額面を判断しやすくするためです。ホログラムの役割は主に偽造防止ですが、使いやすさの観点でも、ホログラムは重要な役割を担っています。種類が違ってもホログラムの形や位置はそろえた方が、デザインの統一感は出るでしょう。しかし使いやすさを考えて、あえてバラバラにしているのです。

ユニバーサルデザインとは?

ユニバーサルデザインとは「年齢や性別、文化、身体の状況など、さまざまな個性や違いにかかわらず、誰もが利用しやすく暮らしやすい社会を実現するための考え方」です。

新紙幣を使いやすくする工夫は、そのままユニバーサルデザインと言いかえられます。中にはデザインのセオリーから外れているものもありますが、ユニバーサルデザインの視点に立つと、いずれも問題がないどころか大正解なのです。必ずしも「デザイン=見栄えの良さ」ではないことに、ユニバーサルデザインは気付かせてくれます。

印刷におけるユニバーサルデザイン

右側のトイレの写真は、身の回りにあるユニバーサルデザインの一例です。誰にでもボタンに描かれていることが分かりやすいよう工夫されていますが、ここからは印刷におけるユニバーサルデザインの考え方を紹介していきましょう。参考にしたのは「福岡市 ユニバーサルデザインに配慮した印刷物作成の手引き」で、主に色を区別しにくい方や目のピントが合いづらい方を対象にしたものを取り上げています。

色の組み合わせ

多色づかいの絵やグラフを用いる際には、色の組み合わせを意識します。明るい色と暗い色を組み合わせて明度に差を付けたり、ピンクとブルーなど暖色と寒色を組み合わせたりするのがおすすめですが、彩度の近い色を組み合わせるのは避けた方が無難です。たとえばグラフなら適当な色を組み合わせるのと同時に、背景に模様を入れるなど工夫するのもよいでしょう。

強調の方法

文章の一部の色を変えて強調するのはよくある手法ですが、それだけでは十分とはいえません。色を付けるとともに文字を太くする、背景に色を入れて文字を白ヌキにするなどの工夫が必要です。たとえばNHK・Eテレ(教育テレビ)の「手話ニュース」で表記される、字幕での文字の強調方法が参考になります。

使用する書体を意識する

日本語表記でよく用いられるのはゴシック体と明朝体で、見出しにはゴシック体、本文には明朝体という使い分けが一般的です。しかし、この使い分けが常に正しいわけではありません。小さな文字での表記の場合は太さが均一のゴシック体の方が、長い文章の場合は明朝体の方がそれぞれ読みやすくなる特性があるのです。本当に読みやすいかを考慮して、書体を選択しましょう。

ユニバーサルデザインで誰もが見やすい印刷を

私たち「ABポスター」が得意にしているのは、ポスターなど大判の印刷です。ほどこされたデザイン意図を正確に反映することを大切にしていますが、まれにそれが難しくなります。たとえば、CMYKカラーで作られていない画像の出力です。RGBカラーで作られたものだと、せっかくユニバーサルデザインを考慮したものも、台なしになりかねません。デザイン意図を正確に反映するためにも、CMYKカラーでの作成をお願いいたします。

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