印刷の面白話│印刷ミスから生まれる芸術・インスピレーションの世界

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■今回の印刷面白話は…印刷ミスから生まれる芸術・インスピレーションの世界

印刷ミスは許されない。確かにその通りですが、必ずしもそうとは言い切れないかもしれません。
今回の面白話は、そんな印刷ミスが起こす興味深い現象をピックアップします!

1.ミスなど偶然がもたらすデザイン性

ミスは本当に悪なのか

ミスをしてはいけません、正確に業務をしてください。
私達は社会にでると、このようなフレーズをよく耳にします。特に仕事をしている最中などは、いかに効率よく正確に業務を遂行できるかを会社から求められます。
しかし一般的な常識の範疇でミスとされる現象でも、芸術やアートの世界で考えると、一概に悪とは言い切れない側面を有します。
特に意図しない偶発的な現象が、これまでにない新しい感性として人々に好意的に受け入れられることは決して珍しくないのです。

ミスと芸術の関係

シュルレアリスム「Surrealism」に代表されるように、固定化された概念に囚われず、偶然性を利用した芸術的な表現方法をご存じですか?
オーストリアの心理学者ジークムント・フロイトが発展させた、無意識や自由連想という心理的概念は、インスピレーションとしてシュルレアリスムの発展に寄与しました。
この偶然性には、一般的に悪とされるミスも含まれるのです。
また陶芸作品などは、制作過程で発生した欠け・歪みなど、通常であればミスと判断される現象を作品の個性とすることがあります。
製作者の意図しない、まさに「神のみぞ知る」という偶然性は、ミスと一言で片付けることができない魅力があるのです。

2.印刷ミスと芸術

代表的な印刷ミスとは

一般的な印刷ミスと呼ばれる現象は、具体的にどのような物なのか確認しましょう。
まずフォント(文字)の不具合が挙げられます。これは印刷データの文字情報がアウトライン化されておらず、文字情報が変更・バグとして置換されることで起きます。
最悪のケースでは、文字がすべて意味不明な記号の羅列で表示されてしまいます。
次は解像度が低いことで、写真や画像が粗く印刷されてしまうミスです。
また印刷データと印刷物の色が違うことで、本来のデザイン性が失われるというミスも多く見受けられます。
どちらもPCのモニター上で目視確認だけで済ませてしまい、数値で確認していないことが原因とされます。

印刷ミスが芸術表現の幅を広げる

印刷分野でも見方を変えると、ミスが作品に予期せぬ付加価値を与えることがあります。
現代芸術ではアートプリントという手法がありますが、実は制作過程で印刷ミスを活用するケースがあります。
印刷機はCMYKの濃度を調整し、色見本を基準として印刷データの色味に近づけていきます。
この過程で刷り出された印刷物の中には、色の擦れ・印刷位置のズレなど、印刷ミスによる偶発的な印刷物が出ることも珍しくありません。
通常なら印刷ミスとして廃棄する印刷物ですが、この偶発性を芸術的なインスピレーションとして作品に取り入れるアーティストが増えています。
あえてインク濃度を均等にせず、流れに任せて印刷するアート、何度も印刷を繰り返すことで発生する擦れをピックアップするアートなど、印刷ミスによる様々な芸術表現が日々アートの世界を彩っているのです。

3.印刷ミスは付加価値を高める

印刷ミス=希少という特殊な価値観

芸術分野以外では、印刷ミスはどの様な印象を社会に与えるのでしょうか。
多くのケースで注文通り印刷されなければ、顧客のクレームに発展するのでデメリットでしかありません。
しかし時に印刷ミスが起こることにより、本来では到底成し得ない高い付加価値を獲得することもあります。
これは市場にでる99%の完璧な印刷物と比較し、1%未満の印刷ミスの商品がマーケットから「高い希少価値」として評価されることで起こります。
特に大量生産されるロットの中にごく稀に印刷ミスの商品があれば、市場に流通したときに希少価値が高く肯定的なイメージを与えます。
希少価値が機能する背景には、「滅多に手に入らないから」「他人が持っていないから」など、人間の心理的バイアスが影響するからです。
コレクターという人種からもわかるように、希少価値が高いものほど手に入れたいという欲求が強くなるのです。

ミスプリント(印刷ミス)でプレミア化した商品

印刷ミスで有名になった商品として、「逆さまジェニー」という切手があります。
この切手は1918年米印刷局が発行した記念切手ですが、その名の通りイラストの飛行機が上下逆さまで印刷されています。
印刷ミスが起こした珍事ですが、なんとこちらの商品はオークションで200万ドル(日本円で3億7900万円)以上のプレミア価格で落札されました!
本来は破棄されるはずのミスプリント商品が、これほどの付加価値を獲得したことに驚きを隠せません。
日本ではトレーディングカードの印刷ズレ・誤植などのミスプリント商品が、オークションやショップで高値で取引されています。
またCASIOのG-SHOCKシリーズの中には、ミスプリントをデザインに活用したモデルも登場しており、コレクターの話題を集めました。

印刷ミスは話題を集める?

この様に商品に付加価値を与える印刷ミスですが、現代社会では思わぬマーケティング要素として貢献することもあります。
SNSで話題になることで、短期間にミスプリント商品の情報が拡散され、新規顧客層が増加するケースがあります。
決して狙った訳ではないひとつの印刷ミスが、結果的に大きな収益をもたらす現象は大変興味深いものです。
これからも印刷ミスが起こす偶発的なメリットが、世の中を豊かにする事例が多くでるのではないでしょうか。

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