印刷の面白話│大空で映える印刷技術!飛行機に使用されるデカールの魅力とは

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■今回の印刷面白話は…大空で映える印刷技術!飛行機に使用されるデカールの魅力とは

大空を悠然と舞う飛行機は、色々な情報を発信する広告ツールとしても活躍しています。飛行機で活用される機体ラッピング、その効果や印刷技術はどのようなものなのでしょうか。

1.飛行機の機体は宣伝効果抜群のキャンパス

飛行機と航空機の違いは?

まず飛行機というキーワードを聞くと、一番最初に思い浮かぶのは、JAL・ANAなどいわゆる「ジャンボ航空旅客機」だという方も多いのではないでしょうか。
大空を悠然と進む大型旅客機は、日本のみならず海外へ移動するときは、欠かすことができない交通手段のひとつです。空を飛ぶ乗り物であれば、すべて飛行機と考えてしまいそうですが、厳密には飛行用途により細かく区別されています。飛行能力のある輸送機械の総称を航空機と呼び、飛行機は航空機のカテゴリーのひとつに含まれます。
また一般的に飛行機はジェットエンジンを主動力とし、固定タイプのウィング(主翼)とエルロン(補助翼)で揚力を得ます。これに対してプロペラなど、翼の役割を果たすパーツが回転することで揚力を得る航空機もあり、代表的なものではヘリコプターが挙げられます。

機体のスペースはキャンパスとしても活躍

飛行機に乗ったことがある方はその大きさに驚くと同時に、機体に様々なデザインが施されていることに気付いたことでしょう。マーケティングの観点からみれば、飛行機はこれ以上ない宣伝効果が期待できます。
しかし同時に莫大なコストも必要になるため、現実的に飛行機を広告のために活用できるのは資金力のある大企業に限定されるようです。飛行機の機体にデザインされるのは、企業ロゴ・キャンペーン情報・自社商品の宣伝など、いわゆる企業のブランディング戦略に関連するものが多いです。
このように飛行機の機体をキャンパスとして利用するとき、広告としてデザインする技術を機体ラッピングと呼びます。またこの機体ラッピングには、わたしたちが馴染みある印刷技術が深く関係しているのです。

飛行機の機体ラッピング、気になるそのお値段は?

広告ツールとして機能する機体ラッピングは、飛行機だけでなく様々な種類の乗り物で活用されています。代表的なものでは新幹線や電車の側面や、フェリーなどの船舶、身近なものではタクシーの窓やドア部分にも機体ラッピングが施されています。
機体ラッピングは集客に比例して情報を拡散できる反面、コスト面では他の広告費用と比較して高額なコストが発生します。例えば民間タクシーの機体ラッピング費用は、安価なものでは月額約35,000円から利用できるケースがあります。これが電車になると入札形式の利用料金で、1編成につき1ヶ月60万円以上になるという例もあるようです。
さらに飛行機などの航空機で機体ラッピングをするとなると、数千万〜億単位の費用が必要になることも!マーケティングコストをできるだけ抑えたいという方は、電車内のつり革広告(アドストラップ)などから宣伝活動を始めると良いかもしれません。

2.機体ラッピングと印刷技術

デカールによる飛行機の機体ラッピング

飛行機の機体ラッピングでは、デカールという印刷技術が活躍しています。模型やプラモデルに詳しい方ならご存じかもしれませんが、デカールを簡単に説明すると「印刷でデザインされた特殊なシール」です。
実は機体ラッピングとして飛行機の機体に施されたデザインは、スプレーやインクで直接機体に描かれたものではありません。ポリエステル製の特殊加工されたシートの上にデザインを印刷し、金属の表面に貼り付けることでデザインを表現しています。一般的にデカールで使用される素材は、塩化ビニールが多く用いられます。
しかし塩化ビニールは伸縮性が強く、飛行機の機体ラッピングには不向きとされています。反面ポリエステル製のデカールは強度があり、一度貼り付けると伸び縮みがないという特徴があります。

デカールのメリット

デカールで機体ラッピングを施すことで、多くのメリットを得ることができます。まずデカールは機体に直接印刷するのではなく、あらかじめシールの上に印刷したものを機体に貼り付けてデザインします。
そのため機体を傷付けずに、自由自在に飛行機をデザインすることが可能になります。一般的に複雑なデザインは施工期間が長くなりますが、デカールであれば比較的短期間で機体ラッピングが完了します。さらにデカールで機体ラッピングされた部分は、通常の機体部分と比較してシールでコーティングされた状態となります。このコーティングは飛行機の機体表面を傷や汚れから守り、飛行機の品質を長期間維持する効果もあります。
飛行機などの機体ラッピングは広告期間が設定されているため、期間終了後は機体を元の状態に戻さなければなりません。デカールはシールなので、シールを剥がせば簡単に機体の原状回復ができます。

デカールでも印刷技術が大活躍!

飛行機の機体ラッピングはデザインのサイズが大きくなるため、1枚のデカールでデザインを印刷することはできません。一般的に1〜2m程度に分割したデカールで印刷し、パズルの様にデカールを組み合わせてひとつのデザインを表現します。
機体ラッピングのデカールには、ラテックスインクと呼ばれる特殊なインクが利用されています。ラテックスインクは速乾性に優れ、印刷後すぐに機体ラッピングできるのが特徴です。これはラテックスインクが印刷されると同時にデカール表面に膜を形成し、膜の外へ水分だけが瞬時に蒸発することで膜内部にインクが固定されるからです。
またラテックスインクはフライトという過酷な状況下でも耐水性・耐擦過性を維持し、ラミネートなしの状態でも3年程度デカールの品質を保ちます。水性インクの一種であり、有害大気汚染物質(HAP)を含まないエコロジーなインクとして印刷業界で活躍しています。これは印刷が環境に配慮し、日々進化を続けていることの実例でもあります。

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