印刷の面白話

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■今回の印刷面白話は…新紙幣が登場!お札には●●印刷が使われています

渋沢栄一・津田梅子・北里柴三郎がデザインされた新紙幣には、偽造を防止するために高い技術が用いられています。

印刷もオフセット・凹版・凸版の3種類が併用される、特殊なものとなっているのです。

ここでは、お札の印刷について深掘りしていきましょう。

お札に使われている3種類の印刷

お札のすごさは、3種類の印刷方法が使われているところです。通常の印刷では、目的にあわせた1種類の方法でしかおこなわれません。

印刷機はハンコのような「版」を用いる有版印刷と、用いない無版印刷に大別されます。有版印刷はオフセット(平版)・凹版(グラビア)・凸版(活版)・孔版(スクリーン)の4種類ですが、お札は孔版を除く3種類の印刷機を駆使して印刷されているのです。

ちなみに無版印刷とは家庭用のインクジェットプリンターや、オフィス用のレーザープリンターなどのことです。高額で製作に時間がかかる版を用いないので、小ロットでも安価かつスピーディに印刷できるメリットがあります。

それでは、お札に使われている3種類の印刷方法の概要と、どの部分に使われているかを見ていきましょう。

「オフセット印刷」は色の薄い箇所に

オフセット印刷が使われているのは色の薄い背景にあたる部分で、お札では最初に印刷されます。オフセット印刷の特徴は、版に凹凸がないところ(平版)と版通りに印刷されるところです。

版に凹凸がないのは、ハンコのように版を彫る作業をおこなわず、インキが付く箇所と付かない箇所を作るだけだからです。

版通りに印刷できるのは、版から直接ではなく、版に付いたインキをゴム製のローラーに転写して印刷するからです。オフセット印刷の版は紙に直接触れないので、耐久性はそれほど要求されません。

「凹版(グラビア)印刷」は肖像画や額面に

凹版印刷が使われているのは肖像画や建物、額面の部分で、オフセット印刷の次の工程で刷られます。新一万円札では渋沢栄一と東京駅、文字通りお札の顔に当たる部分を凹版印刷が担っているのです。

凹版印刷の特徴は版にあるくぼみです。彫り込まれた箇所にインキを載せて紙などに転写するので、版は刷り上がりの鏡像で作られます。また印刷する紙などのメディアに直接触れる版は、耐久性の高さが必要です。これらのことから凹版印刷の版は、オフセット印刷よりも価格が高くなります。

グラビア印刷とも呼ばれる凹版印刷は、かつては雑誌のカラーページに用いられていました。現在の雑誌はオフセット印刷ですべてのページが刷られているので、カラーページをグラビアと呼ぶのは昔の名残です。

美術書など高品質な仕上がりが必要なケースや、包装フィルムなど大量の印刷が必要なケースでグラビア印刷は用いられています。

「凸版(活版)印刷」は記番号とハンコに

凸版印刷が使われているのは、記番号とハンコの部分で最後に印刷されます。

記番号はお札固有のアルファベットと数字のことで、A000001AからZZ900000Zまでの129億6,000万通りが使われます。発行枚数が多くなり記番号を使い切ってしまったら、インキの色を変えて、再びA000001Aからスタートします。

お札のハンコには篆書体(てんしょたい)が用いられており読みにくいですが、表面には「総裁之印」裏面には「発券局長」とあり、新札も旧札も同じ文字が用いられています。

凸版印刷の特徴は、印刷される部分がハンコのように出っ張っているところです。文字の味わいや力強さで人気が再燃している活版印刷は、活字を組み替えておこなう凸版印刷の一種です。

お札の顔の原版は手彫りで製作されている

お札の凹版印刷が特別なのは、原版を手彫りで製作しているところです。金属板に専用の工具で線を一本ずつ彫り込んでいきます。

彫り込まれる線は細かいケースで1mm当たり数10本にもなりますが、熟練の技を持つ人の手で原版を彫ることで、お札ならではの微細で美しい表現が可能になっています。

工芸官は名前も顔も非公開

原版の製作を担当するのは工芸官と呼ばれる人たちです。多くが美術大学を経て工芸官になりますが、国立印刷局に入局後の数年はひたすら線を彫り続ける毎日だとか。厳しい修業の後に、切手や印紙の原版製作などで経験を積んでいきますが、お札にたずさわれるのはベテラン中のベテランだけです。

そんな工芸官ですが、顔や名前が明らかにされることはありません。なぜならお札製造の根幹となる技術を持っているだけに、犯罪に巻き込まれる恐れがあるからです。工芸官の皆さんは世間にそうと知られずに、類まれなる技術を振るっているのです。

目的にあわせた印刷方法を

オフセットはチラシ、凹版は包装フィルム、凸版はダンボールや封筒、お札なら3種類の印刷方法を併用するなど、印刷で大切なのは目的に合わせた方法の選択です。

ポイントとなるのは版の有無で、大量に印刷する場合を除き、製作に費用と時間がかかりすぎる有版印刷はマッチしていません。

私たち「ABポスター」は、版がいらないオンデマンド印刷の会社です。お札の印刷こそできませんが、ポスターなど少部数・高クオリティの印刷のことなら、お気軽にご相談ください。

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