豆知識

ポスターデザインで避けるべき5つのよくあるミスと解決策

ポスターを有益な情報ツールとしてデザインする際、避けなければいけない注意点が存在することはご存じでしょうか。
この注意点を知らずにデザインしてしまうと、必要な情報を正確に伝達することが難しくなります。
またデータ入稿時のトラブルの原因にもなるため、正しい知識と解決策も併せて知っておきましょう。

初心者デザイナーが陥りやすい5つのミス

ポスターデザインを今から始める、初心者デザイナーが陥りやすい代表的なミスを5つピックアップして解説します。
ポスターデザインを凝りすぎるあまり、配色・装飾・バランスなど、複数のポイントが見落とされやすいので注意してください。
ポスターデザインで一番大事なことは、わかりやすく情報を伝えるツールかどうかであり、そこを軽視すると期待するような集客効果は見込めません。

①情報過多による不明瞭なポスターデザイン

必要な情報をポスターという形式で作成する場合、必要な情報をわかりやすく明確にデザインに落とし込むことが重要になります。
このとき不必要に情報を詰め込みすぎると、受け手に伝えるべき情報が正確に届かないという、意図せぬ不都合な現象が起こり得ます。
またデザインに凝るあまり、不必要なオブジェクトの過剰追加も、見る人に混乱を与える要因になるでしょう。
これはデザインするオブジェクトだけでなく、内容が記載される文章についても同様です。
まとまりを欠いた情報をポスターに詰め込んでしまうと、本当に伝えるべき核となる情報が埋もれてしまうのです。

②フォント不一致によるデザインの乱れ

ポスターデザインで文字を入れる際、異なるフォントが混在するとデザインの外観を大きく損なうので注意してください。
初心者の方に多いポスターデザインのミスとして、色々なフォントを多用したことによる統一感の欠如が挙げられます。
特にフォントが所々違う文字で文章を作成すると、読みづらく情報がスムーズに読み手に伝わらないトラブルが発生します。
またアウトライン化されていない文字は、違うフォント情報下の環境では文字化け・代替えフォントに強制的に置き替わります。

③色使いとデザインのミスマッチ

個性的な色使いはデザインに強いインパクトを与えます。
しかし明らかにちぐはぐな色使いで作成されたポスターデザインに関しては、見る人にネガティブな違和感を与える原因にもなります。
ポスターデザインで伝えたいイメージを無視した色使いは、全体的なミスマッチを引き起こします。
またポスターに使用する写真については、カラープロファイルによる色味トラブルにも注意が必要です。
用途によりカラープロファイルが異なるため、ポスター印刷に最適な選択をしなければ、思わぬ色味のポスターデザインになるリスクがあります。

④配色ミスによる情報伝達の齟齬・混乱

初心者が陥りやすい色使いのトラブルとして、配色ミスも見過ごせません。
フルカラーのポスターデザインではいくらでも好きに配色できるので、色々な箇所を装飾してしまう初心者デザイナーも少なくありません。
あれこれ無計画に目立つ配色で文字を装飾すると、どの情報が重要なのか非常にわかりずらいポスターになります。
パッと見て必要な情報が受けてに伝わらないポスターは、有益な情報伝達ツールとして機能することはありません。
アクセントカラーを軸に、優先順位をイメージしなければ、受け手に無用の情報伝達齟齬や混乱を与えるリスクがあります。

⑤レイアウト・塗り足しに関連するミス

ポスターデザインでは、余白の設定・オブジェクトの配置場所など、いわゆるレイアウトがポスターの視認性を決定付けます。
レイアウトが歪でバランスが悪いデザインは、ポスターの品質を著しく低下させる要因にもなります。
レイアウトが整頓されず煩雑なデザインを作成してしまうと、ポスターを販促ツールとして使用することは難しくなります。
見出し・小見出しがないレイアウトは文章の動線が不明瞭になり、内容を瞬時に伝えることはできません。
また適度な余白がないデザインで作成すると見づらいだけでなく、全体的に窮屈な印象を与えるので注意してください。

ポスターデザインで避けるべきミスの解決方法

初心者デザイナーが陥りやすい代表的なトラブルを確認したら、次はトラブルを避けるための具体的な解決方法を学びましょう。
これはポスターデザイン作成時だけでなく、データ入稿後のトラブルも未然に防ぐためにも必要な対策になります。

解決方法①色数を絞って配色する

ポスターデザインの配色は、少ない方が受け手に情報をピンポイントで意識させることができます。
そこでアクセントカラーとして1〜2色に絞り、重要度の高い箇所で配色することをおすすめします。

解決方法②フォントの統一・アウトライン化する

ポスターデザインにまとまりを持たせるために、できるだけ文字のフォントを統一することも有効です。
フォントを変更することで他の文章と差別化を図るなど、明確な目的がない場合、複数のフォントは避けるべきです。
またすべての文字にアウトラインをかけ、フォント情報を固定しておくことも必須です。

解決方法③目的に適した色合いでデザインする

ポスターデザインで配色を考える際は、伝えたいイメージを先に考え、そのイメージに沿う形で色使いを決めることが重要です。
思いつきで配色を決めるのではなく、主題となるカラーを1色決め、サブとしてカラーバランスを著しく損なわない色で配色すると良いでしょう。

解決方法④アクセントカラーで限定的に装飾する

ポスターデザインのセオリーとして、一般的に強調したい情報を強調する配色(アクセントカラー)が推奨されます。
例えばポスター内でテーマ・メリット・日時など、まず受け手に伝えたい情報に対して、赤・青など色味が強く目立つ配色を施すなどが好まれます。
アクセントカラーで装飾する際は、文字を絞って限定的に装飾し、だらだらとしたデザインにならないように意識してください。

解決方法⑤先にバランスを考えて配置・余白を有効活用する

物語の起承転結のように、ポスターデザインも始まりと終わりをイメージして全体を俯瞰する形式でデザインすることが重要です。
複数テーマがある場合は、それぞれのスペースのバランスを意識し、極端に間延びすることがないようにすれば、デザインのうえでもバランスが取れます。
また適度に余白を入れ、内容と内容の区切りが明確になるようにすれば、より良いポスターデザインに仕上がります。

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