大判ポスターの推奨「解像度(dpi)」は?高ければ高いほど良い?
ポスターの印刷データを作成するとき、
「解像度はどのくらい必要なのか?」
「300dpiにしないときれいに印刷できないのか?」
「パソコンの画面ではきれいなのに、印刷すると粗くならないか?」
と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
ABポスターでは、大判ポスター印刷用の画像について、仕上がり原寸で150dpi程度を推奨しています。
A1・A0・B1・B0など、ポスターのサイズにかかわらず、基本的には「実際に印刷する大きさで150dpiあるか」を確認することが重要です。
そもそも解像度とは?
画像の解像度とは、画像をどの程度細かく表現できるかを示す数値です。
画像データでは一般的に「ppi(pixels per inch)」という単位を使用します。
一方、印刷では「dpi(dots per inch)」という言葉が広く使われているため、印刷会社への入稿データでは「150dpi」「300dpi」と表現されることが多くあります。
厳密にはppiとdpiは異なるものですが、ポスター用画像のデータ作成では「仕上がりサイズで150dpi程度」をひとつの目安として考えていただければ問題ありません。
ABポスターの推奨解像度は仕上がり原寸150dpi
ABポスターでは、ポスター印刷用の画像について、仕上がり原寸で150dpi程度を推奨しています。
例えば、
- A1サイズ(594×841mm) → 原寸で150dpi
- A0サイズ(841×1189mm) → 原寸で150dpi
- B1サイズ(728×1030mm) → 原寸で150dpi
- B0サイズ(1030×1456mm) → 原寸で150dpi
を目安にしてください。
大判ポスターは、写真集やパンフレットのように手元で至近距離から見る印刷物とは異なり、ある程度離れた位置から見ることが多いため、必要以上に高い解像度にする必要はありません。
解像度を極端に高くすると、印刷品質が大きく向上するわけではない一方で、画像データや入稿データの容量が大きくなってしまいます。
「300dpiの画像」でも大きく拡大すると150dpi以下になる
解像度を確認するときに重要なのは、画像ファイルに表示されているdpiの数字だけではありません。
実際にポスターへ配置したときの大きさを確認する必要があります。
例えば、300dpiの画像を縦横それぞれ2倍の大きさに拡大すると、実質的な解像度は約150dpiになります。
反対に、画像を小さく配置すれば実効解像度は高くなります。
そのため、
「元画像が300dpiだから大丈夫」
ではなく、
「ポスター上で使用する大きさにしたときに150dpi程度確保できているか」
を確認してください。
解像度が低いとどうなる?
画像の解像度が不足すると、
- 写真がぼやける
- 輪郭が荒く見える
- 細かい部分がつぶれる
- 拡大した画像にギザギザが目立つ
といった状態になる場合があります。
特に、WebサイトやSNSから保存した小さな画像を大判ポスターまで拡大すると、画質の粗さが目立ちやすくなります。
PC画面できれいに見えても安心できない
パソコンやスマートフォンの画面上ではきれいに見える画像でも、大判印刷すると粗さが目立つことがあります。
ディスプレイでは画像が比較的小さく表示されるため、元画像のピクセル数が不足していても気付きにくいことがあります。
そのため、画面上の見た目だけではなく、
- 元画像のピクセル数
- 解像度
- 実際に配置するサイズ
を確認することが大切です。
Photoshopで画像の解像度を確認する方法
Adobe Photoshopを使用している場合は、画像のサイズと解像度を確認できます。
画像をPhotoshopで開き、
「イメージ」→「画像サイズ」
を選択します。
表示された画面で、
- 幅
- 高さ
- ピクセル寸法
- 解像度
を確認してください。
ここで重要なのは、解像度の数値だけではなく、実際に使用する印刷サイズでどの程度の解像度になるかを確認することです。
解像度の数字だけを上げても画質は元に戻らない
よくある間違いが、
「72dpiの画像を150dpiや300dpiに変更すれば、きれいになる」
と考えてしまうことです。
元画像に十分なピクセル情報がない場合、解像度の設定値だけを変更しても、元々存在しなかった細かな情報が完全に復元されるわけではありません。
Photoshopには画像を拡大するときにピクセルを補間する「再サンプル」という機能があります。
再サンプルによって見た目をある程度改善できる場合はありますが、元画像そのものが高解像度画像に変わるわけではありません。
可能であれば、最初から十分なピクセル数を持った元画像を使用してください。
Illustratorで画像を配置している場合も注意
Illustratorでポスターデータを作成している場合、配置した写真や画像を拡大すると実効解像度が低下します。
Illustratorのラスタライズ設定や書き出し時の解像度を高く設定しても、元々解像度の低い配置画像の細部が新しく復元されるわけではありません。
重要なのは、配置している元画像自体に十分なピクセル数があることです。
大きく拡大した画像については、入稿前に実際の使用サイズと画質を確認してください。
簡易出力で確認する方法もおすすめ
画像の粗さが気になる場合は、ご家庭や会社のプリンターで一部分を印刷して確認する方法もあります。
ポスター全体を縮小して印刷するのではなく、確認したい写真や文字の周辺を原寸に近い大きさで出力すると、仕上がりのイメージを確認しやすくなります。
ただし、家庭用プリンターと大型インクジェットプリンターでは印刷方式や色の再現方法が異なるため、色味については完全に同じにはなりません。
主に、
- 画像の粗さ
- 文字の大きさ
- 写真の見え方
などを確認する方法として利用してください。
高解像度なら高解像度なほど良い?
必ずしもそうではありません。
必要以上に解像度を高くすると、
- ファイル容量が大きくなる
- データ送信に時間がかかる
- IllustratorやPhotoshopの動作が重くなる
- PDFの書き出しに時間がかかる
といったデメリットがあります。
また、150dpiの画像を単純に300dpiへ変更しても、元画像の情報量が不足していれば画質が2倍になるわけではありません。
大判ポスターの場合は、必要以上に高解像度にするのではなく、仕上がり原寸150dpi程度を目安に作成することをおすすめします。
ポスター印刷用画像で確認したいポイント
入稿前には、次の点を確認してみてください。
- 仕上がり原寸で150dpi程度あるか
- 小さな画像を大きく引き伸ばしていないか
- PC画面の見た目だけで判断していないか
- 元画像のピクセル数が十分か
- Photoshopなどで画像サイズを確認したか
- 配置した後の画像が粗くなっていないか
特に、インターネットからダウンロードした画像やスマートフォンで送受信した画像は、保存や送信時に縮小されていることがありますので注意してください。
まとめ
ABポスターでは、大判ポスター印刷用の画像について、仕上がり原寸150dpi程度を推奨しています。
大切なのは、画像ファイルに表示されている解像度の数字だけを見るのではなく、実際にポスターへ配置するサイズで十分な解像度が確保されているかを確認することです。
また、元画像の解像度が不足している場合、設定値だけを150dpiや300dpiへ変更しても、元々存在しなかった画像情報が完全に復元されるわけではありません。
できるだけ十分なピクセル数を持った元画像を使用し、仕上がりサイズで画質を確認してからご入稿ください。
入稿データに不安がある場合は、ABポスターのデータ作成ガイドもあわせてご確認ください。大判印刷用の用紙の解説・一覧ページはこちらから
