デザイン制作や印刷物に使用する際、手元にある写真の「解像度」が低くて困ったことはありませんか?画質が粗く、引き伸ばすとぼやけてしまう写真は、仕上がりのクオリティに大きく影響します。今回は、Photoshopを使って解像度が低い画像をできるだけ綺麗に見せるための対処法をご紹介します。
1. そもそも「解像度が低い」とは?
画像の解像度は、印刷する大きさに対して、どのくらい細かく画像を表現できるかを示します。画像の画素密度を表す単位はppiですが、入稿案内では一般にdpiと表記されるため、この記事でもdpiに統一しています。ABポスターの推奨解像度は、サイズや用紙にかかわらず、仕上がり原寸で150dpiです。Webで使う画像は、dpiの設定値だけでなく、表示サイズに対して十分なピクセル数があるかを確認します。印刷する場合も、元のピクセル数が少なければ、設定値だけを変更しても細部が復元されるわけではありません。
2. 解像度の変更方法
Photoshopで調整する前に、元の画像をコピーして保存しておきましょう。「イメージ」>「画像解像度」で、まず「再サンプル」をオフにし、実際に印刷する幅・高さに合わせて解像度を確認します。ABポスターへの入稿では、仕上がり原寸で150dpiを目安にしてください。
以下は、ピクセル数を増やして画像を拡大する場合の操作例です。数値を合わせるだけでは元画像の細部は戻らないため、仕上がりの見え方を確認しながら調整します。掲載画像の数値は操作例であり、ABポスターの推奨値ではありません。
手順:
- メニューから「イメージ」>「画像解像度」を選択。
- 表示されるウィンドウで「再サンプル」にチェックを入れる。
- 印刷する幅・高さと解像度を確認し、補間方法を選びます。ABポスターへの入稿は仕上がり原寸で150dpiが目安です。ここでは「バイキュービック法(滑らか)」を使い、結果を確認します。
ただし、解像度を上げる=自動で画質が良くなるわけではなく、Photoshopが間を補完してピクセルを追加するだけです。そのため、補正には限界があります。
この例ではピクセル数は増えていますが、細部はぼやけたままです。数値と見た目の両方を確認しましょう。
3. スマートシャープで輪郭を整える
画像解像度を上げたあとに試したいのが、「シャープ」機能。
特に「フィルター」>「シャープ」>「スマートシャープ」は細部を強調でき、ぼやけた印象を改善するのに有効です。ただし、強くかけすぎるとノイズが目立つので、プレビューを確認しながら調整しましょう。
4. Photoshopのニューラルフィルター「スーパーズーム」を使う
Photoshop(2021以降)には「ニューラルフィルター」というAI機能を活用した画像編集ツールがあります。この中にある「スーパーズーム」という機能を使うとAIにて、低解像度の画像を解析して、自然な形で高解像度の画像を生成してくれます。
使い方:
- 「フィルター」→「ニューラルフィルター」をクリック。
- 出てきたウィンドウから「スーパーズーム」を選択して、右側のスイッチボタンを押します。
- 画像をズームボタンを押す事で解像度が上がっていきます。プレビューを見ながら調整しましょう。ノイズの軽減などを活用すれば自然な形に調整も可能です。
- 完成したら、OKボタンをおせば高い解像度の画像を作ってくれます。
(基本的には「新規ドキュメント」で作ることをおすすめします。)
書き出した画像は、元の写真と見比べて、輪郭や細部に不自然な変化がないか確認してください。AIによる補完でも、実物の細部が正確に復元されるとは限りません。
5. 最終手段:似た高解像度の画像を探す
どうしても画質が厳しい場合は、類似の高解像度画像を探すのも一手です。Unsplashなどのフリー素材サイトで、代替画像を見つけられるかもしれません。
まとめ
低解像度の画像は、Photoshopで見え方を調整できる場合がありますが、元の写真にない細部を正確に取り戻せるわけではありません。画質が足りないときは、画素数が多い元画像への差し替えや、配置サイズを小さくする方法も検討しましょう。
ABポスターへ入稿する際は、仕上がり原寸で150dpiを目安に、画像を配置・拡大した後の解像度を確認してください。
詳しい入稿条件は、ABポスターのデータ作成ガイドをご覧ください。
